膝が傷み始めたときを教えていただけますか?
数年前から膝が痛く、だましだまし生活をしていました。3年程前に歩けなくなるほど痛くなり、病院に行って診察を受けたところ変形性膝関節症の末期と診断されました。「今後もバドミントンを続けたいのなら、骨切り術という手術があるよ」と教えていただきました。先生から骨切り術について詳しく説明を受け、自身でもインターネットで骨切り術について色々と調べた結果、骨切り術を受けることに決めました。
手術前に辛かったことは?
3年程前に突如歩けなくなり、足がロッキングした時が一番苦しかったです。それまでは膝に痛みがあってもサポーターをしながらバドミントンの試合にも参加出来ていましたが、いきなり立てなくなるほどの痛みが出てバドミントンが出来なくなってしまった時が一番痛くて辛かったです。
変形性膝関節症の治療法の中で、骨切り術を選んだ理由は?
「バドミントンに復帰したい!」という思いが大前提でした。今やらなかったら骨切り術をできるタイミングも逃してしまい人工関節になってしまうと先生から言われて、迷わず骨切り術をしようと決めました。
骨切り術という名前は怖くなかったですか?
骨を切るという言葉を聞いたときに痛いイメージがありました。でも痛いイメージより、バドミントンに復帰したい気持ちの方が強かったので我慢できると思いました。
手術をした箇所を教えていただけますか?
左足の膝の上、内側になります。(大腿骨内側)
骨切り術をした後、痛みはありましたか?
痛み止めの薬を飲んでいたので痛みは、ありませんでした。痛み止めの薬の量も徐々に減らしていきましたが、傷が痛いということは、まったくなかったです。手術後のリハビリの中で、膝の可動域を上げるためのトレーニングがあり、膝の痛みよりもリハビリの方が辛かったです。
入院中のリハビリはどのくらいの期間でしたか?
1か月の入院期間のうち、1日3回ほどリハビリテーションに通い15分~20分ほどのリハビリを行いました。
シャワーや入浴はどうされていましたか?
シャワーは手術してから数日後には入れましたが、入浴は退院してから1週間ほど経ってから浴槽に入れました。
退院後のリハビリはどうされていましたか?
1か月に1回ほど病院に通いました。施設では、筋力を計る等の自宅で出来るトレーニングを教えていただきました。スクワット等の宿題を出されるので、出来る範囲で無理なくトレーニングを行いました。
リハビリは一般の方でも耐えられますか?
息が上がるようなトレーニングではないので、高齢の方でも大丈夫です。
周りの人達からの反応はどうでしたか?
手術をした左足はまっすぐ綺麗になり、手術したとは思えないと言われます。一方で手術していない右足は、自分から見ると曲がっているように見えます。
スポーツ復帰されて、パフォーマンスの状態はいかがでしょうか?
手術した左足はとても良い状態です。
バドミントンに復帰した気持ちをお聞かせください。
とても嬉しいです。待ってくれたパートナーや仲間がいるので、とても有難く感じます。
膝が痛い患者さんに、骨切り術をおすすめ出来ますか?
早めに病院を受診して、先生の意見を聞く事をおすすめします。変形性膝関節症にかかっても、直ぐに人工関節という選択だけではなく、骨切り術があることを知って欲しいです。骨切り術も手術できる時期やタイミング、年齢の限度があると思うので、先ずは先生に相談して、どういった手術が良いのか、骨切り術が出来るのか、出来ないのかを判断することをおすすめします。1か月ほど長期入院をする事になるので、お仕事されている方やそれぞれのご家庭により、ご家族の協力やサポートがないと難しいと思うので、ライフスタイルに合わせて決めていくことが良いと思います。
膝が痛い患者さんへメッセージをお願いします。
ご自身の現状を知る為にも、1人で悩んだり我慢したりせずに先生に診てもらうことが必要だと思います。年を重ねても楽しいことや向上出来ることは沢山あり、足が痛いと心が塞がっていったりします。楽しく生活を送る為に、一度診察して診てもらうことをおすすめします。